今日は快晴☀️半年ぶりの、座・高円寺です。
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5日が初日の「奴婢訓」を観にきました。
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芝居はできるだけ千秋楽に観るようにしていますが、今日は終演後にトークがあるので、それも楽しみに(^^)。

今日のトークは、構成台本、演出の高田恵篤さんと舞台美術の小竹信節さん。
初めてのブラジル公演(日伯修好120周年記念公演)を終え、東京公演の仕込みまでに、セットの搬送を間に合わせるのが大変だったそうです。(船便だと到着が仕込みに間に合わないので、途中で船から下ろして飛行機に積み替えるという離れわざで、ギリギリ間に合わせたとのこと。)

こういう公演秘話(?)が聞けるのは面白いです。

今回の公演チラシによると、天井桟敷解散後、万有引力による上演は1989年以後、代表作にしては意外に少ないように思いますが…観てみてわかりました。セットが大変なのね…(^^;;。

セットが役者さんに要求する体力も、サーカスさながら…。若い役者さんたちの鍛えられた肉体が証明しています。

いまなぜ「奴婢訓」なのか、理性に抑圧され、労働に加虐された人間犬たちは氾濫する…とチラシにはあります。

この作品の構造は極めてシンプル。主人と奴婢、支配と被支配という構造は、古今東西にみられる世界の縮図。主人の不在により、奴婢が主人になり変わり…。やられたらやり返す。奴婢がいなけりゃどうなるのか?

曰く、「叛乱するのに、思想はいらぬ、マッチ一本あればよい!」寺山さんの箴言。上手いなあ~~~
(^^)

マッチといえば思い出すのは、歌集『われに五月を』所収の「マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや」という反戦の歌。

寺山さんは愛煙家だったから、マッチがいつも身近にあったのでしょうか?今年は生誕80年、33回忌。

チラシには、九條今日子追悼公演とも。かつての奥様、お亡くなりになったのですね。合掌。

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by peko2nd | 2016-02-07 20:50 | theater | Trackback | Comments(0)

今年は寺山修司生誕80年。夏に前売チケットを買い、ずっと楽しみにしていました。
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この作品の初演は1979年。その後、1983年5月(寺山氏はこの年の5月4日にご逝去)演劇実験室天井桟敷の最終公演が横浜であったのに、なぜ観ておかなかったのか、と後悔至極。
(ずっと後になってからビデオで観る機会はありましたが、ナマの舞台を観るのは今日が初めてです。)

ところで、今回の上演台本、演出は劇団「維新派」の松本雄吉氏。演じるのは天井桟敷を引き継いだ演劇実験室万有引力のメンバーではなく、溝端淳平さんなど新進気鋭の役者さんたち。唯一アングラ出身なのがお母さん役の麿赤児さん。花柄のワンピース姿は新鮮♡カワイイ♡とはいえ、ほぼ畳の下から首だけ出して台詞を言うので、衣装はあまり見えません(^^;;)。

幕が開くと、マグリットの絵を思わせるような、黒い帽子とコート姿の男女が変拍子のリズムに乗せてステップを踏む。コンテンポラリーダンスのよう。セットも洗練されていて美しい。(おそらく天井桟敷時代にはあり得ない演出でしょう。)
続いて、青葉市子さんを中心に歌う♪Come down moses (世界の涯てまで連れてって)の調べも心なしか天使の歌声のようで…🎶

この作品のテーマは「壁の消失」。壁だらけの都市空間の中、壁が消失したら…という思考実験。台詞の多くはメタファー。そのポエティックな響きの美しさと、広がるイメージの豊かさ。心が洗われます♪(´ε` )。
寺山氏は天才ですね。

しかし決してわかりやすくはない。詩的な表現を享受するには、日常言語の枠を飛び越える、謂わばちょっとしたスイッチの切り替えが要ると思うのですが、今回の芝居の客層は天井桟敷を知らない世代が多いのでしょうし、饒舌な台詞を前にgive up という人も実は少なくなかったのかもしれません。
(私の席の後方からは、何と寝息が聞こえてきていました。もったいない‼︎)

今回のキャストの中で、面白かったのは、何と言ってもお母さん役の麿赤児さん。圧倒的な存在感。パンフレットには、「舞踏の世界では、決まったリズムでステップを踏むということはおよそないもので、皆さん同様、僕も変拍子に悩まされております。」とありますが、最後のシーンで、変拍子に合わせてリヤカー(?)を押す麿さんの姿は、絵になっていました(^^)。
また、この作品について「都市の崩壊に美学を感じます」ともありますが、ここまで現実の都市の脆弱性が露呈してしまった今となっては、リアリティーが薄れてしまったかも…。

以前なら、現実の都市は不動であることが前提としてあり、人間の前に立ちはだかっていたのかもしれませんが、今となってはいつ崩壊してもおかしくないというカタストロフの方がよほどリアルです。

それはさておいても、素敵な舞台で、先週までボロボロで泣きそうだった自分へのご褒美になりました🎁o(^▽^)o





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by peko2nd | 2015-12-20 21:27 | theater | Trackback | Comments(0)